近年、仮想通貨は投資分野の中でも、全世界からかなり注目されています。
その流れに乗って、仮想通貨を始めたいと検討している初心者や、株やFXだけでなく仮想通貨の投資への参加を希望している投資経験者も少なくはありません。しかし、仮想通貨はどのようにして生み出されるのかと気になる人は意外と多いです。
そこで、仮想通貨とはどのような仕組みで動いているのか、生み出されるのか、値上がりするのかなどを中心に、解説していきます。
仮想通貨の基本的な仕組みを覚えてから始めよう!
仮想通貨を始めるにあたって、基本的な仕組みを知っておいたほうが損になりません。むしろ、その知識を活かすことで仮想通貨取引に生かすこともできます。仮想通貨がどのような仕組みで動いているのかを中心に説明していきます。
P2Pとブロックチェーン
仮想通貨は基本的にP2P(ピア・ツー・ピア)とブロックチェーンで成り立っています。P2Pは、ネットワーク上のコンピューターが一対一で、かつ対等な関係を持って、相互の通信を行うことを言い、わかりやすく例えるなら、SkypeやLINEなどの通話アプリです。
これらはP2Pの技術を採用されて、一対一だけでなく、複数人およびグループによるメールと通話が可能になっています。また、パソコンのソフトもしくはアプリで例えると、WinnyやµTorrentといったファイル共有ソフトも、P2Pの技術が使われています。
ブロックチェーンは、簡単に例えるなら、皆が監視し合う分散型システムで、大胆なことを述べると、国家や大手企業などの強い権力が介入できないようになっているのが特徴です。ブロックチェーンとは、数多くの四角いブロックがチェーンで連なっており、そのブロックが仮想通貨の取引記録をまとめたデータベースのことを指します。
これらの技術を応用することで、ビットコインなど仮想通貨を直接、他の人に送金することが可能です。ただし、仮想通貨を始める以上、取引所の口座(アカウント)を開設しなければ、仮想通貨を受け取れないのと、購入することができません。
マイニング(採掘)
マイニングは採掘を意味し、文字通り仮想通貨を採掘するというシステムです。知ってほしいのは、仮想通貨は大手企業や国の中央銀行でも発行されていないどころか、介入できない、もしくはしづらいというところです。国や大手企業が関与していない以上、仮想通貨そのものに介入することができないのが、仮想通貨の魅力のひとつでもあります。
もうひとつは、どのような方法で仮想通貨を採掘するのかについてです。仮想通貨の中でも知名度と価格が高いビットコインの場合だと、CPUやグラフィックボードなどを利用して、専用ツールでビットコインを掘り当てるというものです。ビットコイン以外の仮想通貨にも同様な方法で掘り当てることが可能と言えます。
ただし、採掘難易度は非常に高く、数百万円の予算をつぎ込まないと、ほとんど掘り当てられないと言われており、仮にうまく掘り当てたとしても、電気代などの理由で採算が合わない可能性があります。とはいえ、ビットコイン以外の仮想通貨の採掘は、ビットコインより採掘難易度は低いので、掘り当てる確率は高いのですが、プロ級またはマニア級のレベルじゃないと採掘は難しいと言われるほど、採掘難易度が高いのは間違いありません。
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半減期
マイニングの続きになりますが、半減期はマイニング作業の報酬金額が半分になることを意味します。今までマイニングを行ってきた人に対して一定の報酬を支払っており、中にはマイニングそのものを本業としていた人もいました。しかし、報酬金額が減ると、今までマイニングに参加していた人達が離れて減少する、通常より採掘量が減って供給量が減る、希少性が高くなる、そして価格が上昇する、という順番になります。
仮想通貨によって半減期のタイミングは異なりますが、半減期のタイミングを先読み、もしくは掴むことで、利益を得ることに期待が持てるということです。仮想通貨をたくさん買えば買うほど、その分の利益がたくさん得られるのは言うまでもないでしょう。仮想通貨をこれから始めたい人は、半減期を覚えておけば、後々に活かせることに期待ができます。
もうひとつ、知ってほしいのは、仮想通貨の採掘量が増えたら、高値に維持し続けた仮想通貨の価格がどうなるかについてです。仮想通貨の採掘量が増えると、希少性が低くなり、価格が値下がり、もしくは暴落します。その仮想通貨の採掘量が増えるという情報があれば注目し、値下がりしてしまうなら、その場で売ってしまうのが基本です。
仮想通貨がどのようにして作られるのか
まずはアルトコインから説明していきます。仮想通貨といえばビットコインと、誰もが思い浮かぶことでしょうが、アルトコインとは、ビットコイン以外の仮想通貨を意味する言葉です。その中でも、0~10円程度のアルトコインを草コインと呼びます。草コインについては明確な定義はありませんが、自分は0~10円が草コインと認識しています。
仮想通貨の種類はビットコインやアルトコインなどを含めると、1000種類以上とされており、現在でも増えている傾向にあります。しかし、中には消失した仮想通貨もあるので、そう考えるとリスクは大きいです。なぜこんなにも仮想通貨が増えたのか、その仕組みを説明していきます。
ブロックチェーンから作られる
仮想通貨の取引は無限に行われ、ブロックチェーンが無限に増殖しますが、そのシステムを応用して、新たな仮想通貨を創造し、マイニングすることが可能です。例えばビットコインという仮想通貨についてですが、ビットコインとよく似た仮想通貨、ビットコインキャッシュやビットコインゴールドやビットコインダイヤモンドなどがあります。これらの仮想通貨はアルトコインですが、すべてビットコインから分裂した仮想通貨です。
親子関係で例えるなら、ビットコインは親で、親ことビットコインから生まれて独立したのが、ビットコインの名が付いたアルトコインというビットコインの子供です。他の仮想通貨も例外ではなく、親から子、子から孫と独立、または分裂・派生していくことで、新たな仮想通貨が誕生するというわけであります。
トークンも実質的に仮想通貨とほとんど変わらない
仮想通貨をしている人の多くが、トークンという言葉を聞くと思われますが、このトークンも実は仮想通貨のブロックチェーン技術を応用して作られています。トークンを扱っている国内の取引所は現在のところザイフだけですが、クリプトピアなど海外の取引所を含めると、それなりの数はあります。
ほとんどのトークンは草コインに相当するほど安いのですが、値上がりに期待できる要素があり、その要素を見込んで投資する人は多いということです。トークンが上がる仕組みは、仮想通貨とほとんど変わらないといっても過言ではないでしょう。
仮想通貨が値上がりする仕組みについて
マイニングの採掘量と供給量にも値上がりする要素のひとつなのですが、すでに説明しているので省略します。値上がりする要素の他に、仮想通貨に関連したサービスが導入されているとか、購入者が増えたなどが挙げられます。この二つを次に挙げて、詳しく解説していきます。
仮想通貨関連の事業が展開される
具体的に説明すると、仮想通貨決済サービスを導入するとか、企業が仮想通貨関連との提携などです。仮想通貨決済サービスは文字通りの意味で、対応している仮想通貨で買い物ができるというものですが、買い物だけでなくオンラインサービスに対応するようになり、不動産業界にまで幅広くなっていき、現在でも拡大中です。今はビットコインが主体となっていますが、他のアルトコインにも対応するようになります。
企業が仮想通貨と提携することで、その仮想通貨の価格が値上がりする可能性は非常に大きいです。今まで低かった仮想通貨の価格が、一気に値上がりするのではないかと期待し、人々は購入に走る傾向にあります。トークンも例外ではありません。
購入者が増えれば価格が上昇する
採掘量や供給量が増えて、一時的に価格が下がったとしても、購入する人が増えれば増えるほど、下がった価格が再び上がることに期待が持てます。先ほど説明したとおり、仮想通貨を購入するのは、仮想通貨関連の事業が展開されることを踏まえてのことです。たとえ0~1円の仮想通貨またはトークンでも、期待しているから大量に買う人がいます。
しかし、期待が薄れると、購入者が減り、多くが売却して、値下がりにつながることがあります。ビットコインがなぜ何百万円にまで値上がりしたのかと考えると、これらの要素が重なって、現在に至ったと考えられます。この仕組みや動きなどを利用することで、アルトコインでも、ビットコインに匹敵する価格に値上がりすることが可能だということです。
リスクも伴うので注意
投資なのでリスクが伴うのは言うまでもありません。値上がりに期待して、その仮想通貨を購入したとしても、急激に値下がりする可能性があるので、リスク管理が大事です。具体的に説明すると、避けられないリスクを最小限に抑えるために仮想通貨を売るとか、資産が一定に達したら売るなどです。
どの投資分野にも言えることですが、リスク管理ができない人は、大きな損を被る可能性が高いことにつながります。
仮想通貨の仕組みを理解したら情報収集を行う
仮想通貨の仕組みを理解しても、実行に移さなければ意味がなく、徹底した情報収集を行うことが重要です。この仮想通貨に投資したいけど大丈夫なのかなど、疑い深い目で見なければなりません。気になる仮想通貨に注目しているけど、草コインであること自体に不安を抱いているのなら、その草コインの情報を収集し、わからないなら損しても問題ない程度の額(100円など)で投資して様子をみてもいいでしょう。
仮想通貨は基本的に、採掘量と供給量、その他のイベントなどで値上がりするのがほとんどですので、仕組みを理解することで、どれが値上がりするのか、どれが値下がりするのかなど、慣れてしまえばほとんどわかるということです。